あと一週間あまりで総選挙だ。新聞等の世論調査の結果が一斉に出てきた。流れは一方に大きく傾いているように見える。4年前とはまったく逆の方向へ。
 翼賛○○とか一億総○○とか、日本社会は熱しやすく冷めやすいようにできているのだろうか。
 自分自身や家族の将来、日本の未来を決める大切な一票である。ここは世間の風潮に惑わされず、落ち着いて静かに考え投票したい。

ゼロ戦の残骸

 8月はいろいろある。夏休み、広島と長崎の原爆、終戦、お盆、高校野球etc.。屋久島のある南西諸島は、第二次大戦末期には戦場となったため、被害も受けたし戦争にまつわる話がたくさんある。
 3月から6月まで続いた壮絶な沖縄戦のあった昭和20年は、3月10日東京大空襲をはじめ日本全土が米軍の攻撃を受けた年だ。屋久島も米軍機による爆撃や機銃掃射を受けたと聞く。
 島内の集落には、戦争で亡くなった方々の慰霊碑が建立されている。周辺の海には、疎開児童を乗せた対馬丸や戦艦大和など幾多の悲劇が眠っている。零戦の残骸はいまでも島のまわりに残されているという。

 太平洋戦争は、その名前からしてもわかるように海洋国家同士の覇権を競う戦争だった。南西諸島周辺の海は、いまも資源や覇権をめぐる争いから決して無縁ではない。海軍力増強の競争すら起きている。
 そんななかで、核廃絶の理想を述べたオバマ米大統領の演説には勇気付けられた人が多いのではなかろうか。現実味が乏しいのは残念ながら事実。だが、何もしないで理想に近づくことは永遠にできないのだ。

 戦後生まれがほとんどとなった現在の日本。戦争体験者が少なくなるとともに忌まわしい記憶は薄れ、実感を伴わない歴史上の出来事になってしまっている。戦争責任の認識さえ危うい。
 戦争とは殺し合いであり、勝ったほうも負けたほうも大変な損失を被るのだ。殺すのも、殺されるのも、どちらも同じ血の通った人間だ。
 戦争をなくすために戦争の記憶が受け継がれていってほしいと願うのは私一人ではあるまい。人から人へ世代を超えて伝えていくことで戦争をなくす力が生まれると考えたい。

 人類は争いを乗り越え手を結んでいってほしい。互いに利害や立場の違いを認め合い殺しあわない時代が訪れてほしい。
 戦争の記憶を次の世代に伝えなくてはならないのはそのためだ。8月は、戦争を思い出す季節であり、平和を願う季節なのだ。