ツアー記録


先頃、矢筈岬でゴミ清掃活動を行なってくれた学生サークルの方から、礼状(メール)をいただいたのでご紹介したいと思う。

矢筈岬の海岸清掃

「早稲田大学学生環境NPOの環境ロドリゲスです。
 今回、9月の屋久島エコツアーにご協力をお願いした、矢筈岬での海岸清掃が無事に終了したことをご報告したいと思い、メールを送らせていただきました。
 当日は天候に恵まれ、縄文杉へのトレッキングや海岸清掃など全てのコンテンツをこなすことができました。
 矢筈岬には予想以上のゴミがあり、ツアーを企画したスタッフ・ツアー参加者全員が驚きましたが、清掃終了後には達成感を感じました。
 ツアー参加者からは、『縄文杉を見たことよりも、海岸清掃をしたことのほうが人生を変えてくれた』との声もあり、屋久島エコツアーを企画して良かったと心から思いました。
 このようにスタッフ・ツアー参加者に大きな影響を与えられたのは、NPO緑の風や屋久島に住む方々のおかげだと思っています。
 ほんとに多くの方に協力して頂き嬉しく思いました。また、たまたま旅行に来ていた東京農業大学の方達3名も海岸清掃に参加してくれたりと、人の温かさに触れることができ、貴重な経験になりました。」

矢筈岬の海岸清掃

環境ロドリゲスは、世界遺産地域でのエコツアーをいままでも行なってきたそうだ。この春先、屋久島で海岸清掃を行ないたいので現地の状況を教えてほしいと、ロドリゲスの山岸さんからNPO緑の風へ連絡があった。当法人も環境保全を活動の趣旨に掲げているので、喜んでご協力することにした。
9月予定のツアーには約30名の学生さんが参加し、島内での学習や清掃ボランティア活動、そして観光を行なうという。海岸清掃は安全第一なので、慣れた方を案内にお願いしたいと思っていたところ、ヤッタネ!調査隊の手塚さんに指導していただけることになった。

そして9月11日、矢筈岬の海岸清掃を行なったとのこと。屋久島の真北に位置する矢筈岬には、漂着ゴミが吹き溜まる場所がある。風向きや潮の流れ、湾曲した地形の関係で、流れ着いたゴミが台風などあっても出て行かず、溜まりやすい場所だ。体力に自身のある若者でも手こずったのではないかと思う。
町役場環境文化財団などが構成メンバーとなっている『屋久島生物多様性保全協議会』の主催で行なったので、拾ったゴミの片付け等の手順は心配なかった。島の方々も加わって、大人数で一気に片付けたとのこと。

矢筈岬の海岸清掃

11日頃は、ちょうど台湾からの流木の群れが屋久島に差し掛かった頃だ。高速船欠航の影響を受けたツアー一行だったが、屋久島の思い出を深く胸に刻んでいただけたと思う。いただいたメールにあったように、屋久島が良い意味での人生の分岐点になるとしたらすばらしいと思う。
私はこのところ東京にて居て、一緒に海岸清掃できなかったのが心残り。その後、せっかく掃除した矢筈岬が流木で埋まったかと思うと残念な気がするけれど、懲りずにまたゴミ拾いいたしましょう。
環境ロドリゲスの皆さん、屋久島をきれいにしてくれてありがとう。これからもよろしくお願いします。

早稲田大学学生環境NPO 環境ロドリゲス
http://rodo.jp/
屋久島エコツアー2009スタッフブログ
http://blog.goo.ne.jp/siretoko2007/
 
 

NPO緑の風は11月1日(土)~3日(月)、「まんてん・平家の里」交流体験ツアーを開催した。これは、集落の歴史・文化を見直し、「平家の里構想」として観光拠点整備を進め、村おこしをしようとしている吉田区と連携してのもの。移住・交流の促進活動を通じて地域の活性化を図ろうとの趣旨だ。

吉田地区交流体験ツアー
吉田地区は、屋久島の北西海岸に位置し、海の幸・山の幸に恵まれた風光明媚なところ。これまで積極的に観光開発や移住者誘致を行なってこなかったため、観光客も訪れずのんびり落ち着いた雰囲気のある海辺の集落だ。屋久島の中で一番人口は少ないが、団結力が強く人情に厚い里。

世界遺産に登録されて以降、島内での過疎・過密現象が進んだ屋久島。一湊・吉田・栗生・中間や口永良部島など西部地区は人口減少が顕著だ。吉田も、過疎化と高齢化が同時進行し、限界集落目前なのだ。
そこで吉田区は、屋久島町の協力により「平家の里構想」を策定し、観光資源を掘り起こして来訪客を呼び込み、集落を活性化しようと考えた。鹿児島への「移住・交流」促進活動を行なっているNPO法人緑の風も協力することになった。
地域づくり・村おこしの各種行事に都会の人々を巻き込んで、移住実現につなげたいとの気持ちは共通。11月2日に行われる「まんてん祭り」に合わせて交流体験ツアーを企画しようとなった。

吉田地区交流体験ツアー
体験ツアーの内容は、平家の落武者が屋久島で最初にたどり着いたといわれる歴史ある吉田に民泊し、NHK連続テレビ小説を記念した「吉田まんてん祭り」に参加してもらい、「浜でばい」等で歓迎。集落のありのままの生活や住民が一致協力して行う祭りを見てもらい、先ずは都市住民と地域住民の交流を実現しようとのこと。

吉田区区長近間氏は、「吉田には空き家がたくさんある。町営団地の建設も町にお願いしている。住まいを用意し、外の人たちに吉田に移り住んでほしいと思う。人が増えれば活気が出る。集落にいまいる若い人を元気にしたい。
最初から移住者が来てくれるとは思っていない。都会の人に来てもらい、交流を何年か続けていきながら将来定住してくれればいい」と、NPOと組んでみようと思った理由を語る。区長さんは、「集落の活性化をはかりたい、観光客を呼び込みたい、夢のある楽しい集落を作りたい」と、まんてん祭りで挨拶された。

吉田地区交流体験ツアー
NPOの協力が急に決ったため十分に宣伝する時間は無かったが、京都から一組のご家族が交流体験ツアーに参加された。

『(祭りの準備で)お忙しい中、区長さん方に大変お世話になりました。眠る暇もないくらい目を赤くされているのに、民泊している家に朝晩お顔を見せてくださり、気にかけてくださいました。お陰様で充実した時を過ごすことができ、素晴らしい数々の出会いがありました。
Aさん(NPOの1月移住体験ツアーに参加し、安房に移住された方)とはあまりに境遇もタイプも似ていて、思わず握手してしまいましたが、話の中で彼女が「あなたは永田に行ったらいいんじゃない?永田は親子留学ならまだ枠も何とかなるって私言われたけど、上の子が野球命だからあきらめたの。行ってみたら」とアドバイスしてくれました。
屋久島の皆さんには本当に好くしていただき、子供達も安心して滞在をすることができました。白谷雲水峡まで連れて行っていただいたことは感謝に絶えません。子供たちにとって「屋久島の屋久杉に会えた」ということが、何かとても屋久島を身近に感じるきっかけになったようです。留学したら是非縄文杉に会いに行きたいと長男は言っています』

吉田地区交流体験ツアー
後で届いた知らせには、滞在中、隣村の永田に出かけ、かめんこ留学の話を聞いてきたと書かれていた。吉田はとても善い所でいつか住んでみたいが、子供たちとお母さんで一緒に家族留学するのもいいかもしれない、ゆっくり考えてみようと思ったそうだ。

関連記事≫ 屋久島発田舎暮らし通信ブログ 第5回まんてん祭り
≫ 案内パンフレット(PDF形式)
≫ プレスリリース(PDF形式)
 
 
以下は本イベントの開催要項。

「まんてん・平家の里」交流体験ツアー

民泊して、まんてん祭りに参加しませんか?
おためし移住の方、浜でばいで歓迎します!
平家の落武者が屋久島で最初にたどり着いたと言われる由緒ある吉田の里。海・山の恵みと共にある島の豊かな生活を知り、ゆったりした時間をお過ごしください。

11月1日(土)~3日(月)
●吉田集落に民泊
●まんてん祭り(2日)
●さば節工場見学、浜でばい(3日)

○吉田まんてん祭りは、平成14年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「 まんてん」の主人公日高満天の故郷のモデルになったのを記念して行われるようになりました。ドラマの撮影風景の写真展や、特産品の露天市が開かれ大変な賑わいです。
○浜でばいとは、海でとれたものをそのまま食す浜遊びの地元の言い方です。素潜り漁とイソモン採りは、いまでも集落の男女の得意技です。トンボレ(海水を入れ、焼けた石を放り込んでお湯を沸かして入る岩風呂)の風習も残り、浜辺で見る東シナ海に沈む夕日は絶品です。
○屋久島吉田地区は、歴史と伝統文化の保全と復活で、人情豊かな里づくりをめざそうと、「平家の里構想」の策定・整備、まんてん祭りの充実・発展、観光案内板の設置、古道(参道)の整備などを進めています。

定 員:6名  参加費:2泊3日間 5,000円、1泊2日間 3,000円
(期間中の食事代を含みます。吉田地区までの旅費・交通費はご本人負担にてお願いします)
主 催:屋久島町吉田区
共 催:NPO法人屋久島移住ネットワーク・緑の風
後 援:屋久島町、屋久島町区長連絡協議会、屋久島観光協会
 
 

2007年9月から2008年1月にかけて、NPO法人屋久島移住ネットワーク・緑の風が実施した「屋久島移住セミナー」及び「屋久島移住体験ツアー」の概要をご報告する。
本活動は、鹿児島県の平成19年度「かごしま・くらし」を進める活動支援事業に応募し採用された助成事業(助成率50%)として実施したものである。応募の締め切りは2007年5月10日、事業期間は2007年7月下旬~2008年2月末日、事業名は「屋久島移住・定住支援事業」、助成額は40万円だった。
おかげで、東京での3回のセミナーと、屋久島での体験ツアーを無事終了することができ、ひとえに参加者及び関係者各位のご支援・ご協力の賜物と深く感謝申し上げる次第である。

(セミナー・ツアーの内容詳細は、下のリンクから各記事を閲覧、またはダウンロードしてください)

移住セミナーの報告記事

 ■ 第1回屋久島移住セミナー

 ■ 第2回屋久島移住セミナー

 ■ 第3回屋久島移住セミナー

 ■ セミナーの講師プロフィール

体験ツアーの報告記事

 ■ 移住体験ツアー1日目

 ■ 移住体験ツアー2日目

 ■ 移住体験ツアー交流会

 ■ 移住体験ツアー3日目

 ■ 続・移住体験ツアー

 ■ 移住体験ツアーのまとめ

事業報告書

以下は、県へ提出した「事業報告書」から成果部分を抜粋。
平成19年度「かごしま・くらし」を進める活動支援事業報告書『移住セミナー・体験ツアー及び広報の実施は,屋久島移住促進活動への興味を呼びおこし,多くの参加があった。セミナー3回の参加者合計は41名。体験ツアー参加者は16組・21名。内セミナー参加済みの方は9組・11名。セミナーを通じて,体験ツアーへの参加を決めた方が多かった模様。
また,地元自治体と連携して体験ツアーを行ったことで,都市部からの参加者及び地域社会の信頼を得られた。新聞記事や地元配布チラシに対し,終了後も問い合わせが続くなど,関心の輪が広がっている。
ツアー実施の結果として,参加16組中6組の長期滞在及び移住の実現が見込まれる。起業の計画も2例ある。その他,屋久島への移住を将来の夢として考えていた参加者が,数年内の移住実現に向けて計画を具体化し始めたという事例が多く見られた。』

 ■ 平成19年度「かごしま・くらし」を進める活動支援事業報告書(PDF形式)

≫鹿児島県: 平成19年度「かごしま・くらし」を進める活動支援事業募集
≫鹿児島県: 平成19年度「かごしま・くらし」を進める活動支援事業決定

関連資料

 ■ 移住セミナーのアンケート結果ページへ
    移住セミナーのアンケート結果(PDF形式)

 ■ 体験ツアーのアンケート結果ページへ
    体験ツアーのアンケート結果(PDF形式)

 ■ 配布資料: 体験ツアープログラム(PDF形式)

 ■ 配布資料: 屋久島移住Q&A(PDF形式)

 ■ 移住セミナー・パンフレット(PDF形式、2Mサイズ)

 ■ 体験ツアー・パンフレット(PDF形式、2Mサイズ)

 ■ 島内折込チラシ1(PDF形式)

 ■ 島内折込チラシ2(PDF形式)

参加者募集の記事

 ■ 屋久島移住セミナー・体験ツアー 参加者募集

 ■ 屋久島移住体験ツアー 予約受付中

プレスリリース

 ■ 屋久島移住セミナー開始のお知らせ(PDF形式)

 ■ 屋久島移住体験ツアー・移住セミナーのお知らせ(PDF形式)

取上げてもらったメディアの記録(新着順)

屋久島町広報「やくしま」2月号で案内されました。
1月25日の東京新聞で案内されました。
1月10日の南日本新聞で案内されました。
「田舎暮らしの本」12月号で案内されました。
12月19日の日刊ゲンダイで案内されました。
第3回セミナーの模様が、MBC南日本放送「ニューズナウ」で、11/20放送されました。
「文芸春秋」12月号(11/10発売)で案内されました。
東京マリオン(朝日新聞11/8朝刊)で案内されました。
50代からの人生エンジョイ雑誌「ノジュール」11月号(10月末発売)で案内されました。
鹿児島情報のメールマガジン「「かごしまふぁんネットメール」」で10/5案内されました。
島マガジン「島へ。」11月号(10/1発売)で案内されました。
鹿児島のしま情報サイト&メルマガ「しまのサポーター」で10/1案内されました。
ポータルサイト&メルマガ「屋久島リアルウェイブ」で9/22案内されました。
朝日新聞(9/20夕刊)・東京新聞(9/22朝刊)で案内されました。
ふるさと回帰ネットWEB・メルマガで「屋久島移住セミナー」が案内されました。
 
 

屋久島移住体験ツアー・パンフレット今回のツアーをきっかけにして、屋久島への移住を決心された方が少なからず居られたのではないか。元々春に移住するつもりだった方は、住まいや仕事の情報を多く集め、最終の検討に入っていると言う。自然の中で、物の無い環境で、子供たちを育てたいというお母さんからは、長期滞在の具体的な時期と場所を決めたと連絡があった。移住の物件を決めたというご夫婦もあった。屋久島での事業の準備を始めたいという方もいる。ツアーから引続き長期滞在されている女性も。そのほか、あこがれから現実へと屋久島が近づいたという方は多い。
数人のすでに屋久島に土地を確保している方が今回参加された。移住に際し、更に深く屋久島を知りたかったということか。

第一回目にしてはまずまずだったと、参加者からも助成を受けた県からも合格点をもらえる(?)かもしれないが、交流・定住促進事業として内容を考えた場合、まだまだNPOの受け入れ態勢は弱い。
参加者アンケートでNPOの活動に加わりたいかどうかの質問に、「どちらともいえない」が圧倒的に多かったが、NPOの目的がわかりづらいからだと注文を受けた。
「世界自然遺産屋久島の環境保全と地域経済発展の両立を、移住者と地元が一体となってめざす」とNPOの趣旨には書いてあっても、具体的な活動内容が見えないと言われた。

屋久島移住セミナー・パンフレットNPO緑の風は、(1)屋久島に移住して、情報・サービスなどの事業や、環境・地域づくりのボランティア・社会起業などの活動を始めたい人々をつなぎ合わせ支援することと、(2)屋久島と島外(都会の人々や企業、研究機関、県・国などの行政)を結び、屋久島での活動を応援することの二点の目標を、具体的なイメージとして設立のときから持っていた。
屋久島の子供たちが島で就職できるように、あるいは、高校入学時や大学・就職で島外に旅立ってもまた帰って来られるようにならないか、と思っている。若い移住者をひきつけるには、魅力的な仕事の有無がポイントだ。一口に新規雇用を創り出すと言っても大変だが、移住者と地元が力を合せて何かできないか、NPO緑の風はそう考えている。
そのことをもっとハッキリ打ち出すようにと、ツアー参加者からアドバイスをいただいたことになる。疑問や批判は次へつながる糧となるので大切にしたい。

その他良かった点や悪かった点の感想は、参加者に答えていただいたアンケートの集計をご覧いただきたい。
移住セミナーと体験ツアーのアンケート結果はこちらから閲覧・ダウンロードできます =PDFファイル
ツアーの参加者が、今後どのように屋久島にかかわるのか、追跡調査もできたら行ないたい。次にやる時の参考にし、参加者にとっても、地元にとっても、意味ある移住セミナー・体験ツアーにして行きたいと思う。
今回は、費用の一部に県の助成をいただいたが、次年度も続ける場合補助金がもらえるとは限らない。(たぶん1回限り)これからお金はもっと上手に遣いたい。
安房を中心に主に島の南部で実施した今度のツアーだったが、次回(夏?)は宮之浦や永田など島の北部で実施しようと、スタッフ間で話し合っている。
大したまとめにならなかったが、ご協力いただいた関係者各位に深く感謝し、お礼を申し上げます。下に詳細記事へのリンクがあるので、まだの方は良かったら見てください。礒邉自適さんのブログ記事も読んでください。

「自適の今日」ブログの関連記事:
≫緑の風 交流会 屋久島料理
≫NPO法人「緑の風」3日目
≫NPO法人「緑の風」2日目
≫NOP法人「緑の風」1日目
※他にも自適さんのサイトにツアー記事がありますから探して見てください。

「屋久島発 田舎暮らし通信」ブログの関連記事:
≫屋久島移住体験ツアーまとめ
≫どうぶちで再会しよう
≫移住体験ツアー3日目
≫移住体験ツアー2日目(後半)
≫移住体験ツアー2日目(前半)
≫移住体験ツアー1日目
≫移住体験ツアーはじまる
(本ツアーレポートは、「屋久島発 田舎暮らし通信」ブログの記事を再編集したものです)

≫2007年度体験ツアーのトップへ
 
 

どうぶちで再会しよう

どうぶち1.jpg移住体験ツアーは1月14日昼で終了。その後、屋久島に残られた方7名。どこかで昼食をと、高平から尾之間方面へ向かう。午後のひと時、温泉に行きたい希望があったからだ。屋久島南部を西へ向かうと、尾之間温泉、平内海中温泉、湯泊温泉など好きな所を選べる。
途中、原集落の『路の駅 どうぶち』に立ち寄る。どうぶちは、島で唯一(?)のインターネットカフェだ。泥淵川(どうぶちがわ)バス停前の県道沿い。手作りのお土産品も並んでいる。

どうぶち2.jpgお店に来る人皆から「しんちゃん」と呼ばれている気さくなマスターは、14年前Uターンしてお店を開いた方。「屋久島も都会も両方知ってます。それぞれの立場がわかるので、何でも相談してください」と、にこやかに話す。
屋久島に移住して困ることは、相談相手がいないことが一番と聞く。集落の行事や何やらは区長さんが面倒を見てくれるが、見知らぬ土地で生活を始めたばかりの人にとって、ちょっとしたことでも気軽に聞ける知人の存在が欠かせない。

どうぶち3.jpg近年、屋久島への移住者は暖かい南部に居を求める傾向がある。このお店は、地図を見ると、移住者の多い高平地区から平内地区のちょうど中間だ。
いつ来ても、どうぶちには移住して来られた人が居る。昼間働かなくて良い恵まれた移住者が多いのだが、夕方には勤め帰りの人も立ち寄る。みんな親切だ。屋久島のことをいろいろと教えてくれる。
どうぶちの常連さんは屋久島好きの個性の強い方が多いが、移住者が気安く相談できる場を、私は一つでも多くツアー参加の皆さんにお伝えしたかった。

尾之間温泉縁あってツアーにご一緒した皆さんだ。物件見学や郷土料理体験、地元交流など、観光旅行では経験できない内容に喜んでもらえたと思う。
2日目の移住相談会で、町役場の泊さんに今後は何でも相談できる、と大きな頼りを感じた参加者は少なくないだろう。屋久島の区長さんたちは、いままでもこれからも、移住者のよき道しるべとなっていただけよう。NPO緑の風はまだまだ微力だが、精一杯相談に応じたい。チャンネル(何でも相談できる窓口)は多いほど良いのだ。

JRホテル.jpg昼食後、集落が運営している尾之間温泉とJRホテル内の温泉とどちらが良いか聞いたところ、全員が後者だった。意外や意外、鄙びた感じで味がある集落の温泉を選ばないとは・・・。そうか、都会が恋しいのか。そろそろ帰り時かもしれない。
今回のツアーで、皆それぞれの屋久島を心に深く感じ、移住や長期滞在する時期をしっかりとお考えになったに違いない。来月、または3月・4月、あるいは半年後、1年後、数年後。いつか又、どうぶちで再会したいもの。
これにて報告記事の連載は終り。最後に、ツアーの感想などをまとめたいと思います。
≫続き
 
 

オプションツアー

カヌー体験13日目はオプションツアー。安房川でのカヌー体験、高平でのリラクゼーション(癒し体験)、追加の物件見学の三つの中から選ぶ。もちろん、独自行動も可。ツアー期間を通して行動は自由なので、何回も来島されている方は観光コースは一緒でなく単独でまわられた。ただ、2日目夕方の交流会だけは参加しないともったいないので、強くおすすめしたわけだが。

カヌー体験24名の方がカヌー体験に参加。雨にぬれて大変だったが、とても面白かったとのこと。アウトドアの醍醐味を満喫できたようだ。
リラクゼーションの参加者が一番多くて11名。物件見学は1名。残りは独自。
町のマイクロバス利用は昨日までだったので、私は8人乗りワゴン車の運転手として、参加者の多いリラク班に加わった。(役場の泊さん、休日出勤でありがとうございました)

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リラクゼーション1リラクゼーションの会場は、サル川のガジュマルの樹の根元。ガジュマルは歩き回る木と言われている。幹や枝から気根を伸ばし、それが地面に到達すると太い幹に育つ。そうして子、孫、ひ孫を作って歩く。
インストラクターの自適さんによれば、サル川のガジュマルは300坪の広さがあるという。いまはひいお婆さんの樹は空洞化し、娘たちががんばっている。確かによく見ると、4・5代先までの木々が連なっている。サル川は、訪れる人が意外と少ないので穴場かもしれない。

リラクゼーション2あいにくの雨模様だったが、屋久島ではこの程度は降られたうちに入らない(?)水気を含んだ森の霊気が参加者をやさしく包む。お婆さんの樹のこぶにお気に入りの場所を見つけて、ず~と座り続けていた方、ターザンのように枝にぶら下がって喜ぶ方、樹の周りを歩き回る方、じっとしている方、それぞれの癒しを体験した様子。
自適さんは、生まれ育った屋久島の森に感じる神様を、参加者にとめどなく話す。

リラクゼーション3天候がよければ、近くの中津川の河原に降り、好きな石の上に座って瞑想体験を行う予定だった。残念ながら、自適さんの事務所で皆で雑談。アシスタントの藤田さんの心づくしの生姜湯に冷えた体が温まる。藤田さん自身、旅の途中で屋久島に立ち寄り、しばらくこの大自然に身をゆだねていると話す。
3日間の体験ツアーは、この午前中で終了。このまま帰る方は、飛行場や高速船乗り場に手分けして送っていく。少しだけ居残る方は、番外オプション体験となる?
なので、ツアー報告もうチョッと続きます。
≫続き
 
 

移住体験ツアー2日目(後半)

郷土料理体験1いよいよ、ツアーのメインイベント、地元交流会の話。その前に、参加者お待ちかねの郷土料理体験だ。これらは、富永理事長のしきり。
参加者は、まず熱々のつけ揚をいただく。東京のセミナー「食材会」でも試食したが、地元で食べる場合は材料からして違う。塩・胡椒は同じだがトビウオのすり身に混ぜるその他のものは各家の秘伝、と調理の責任者キッチンはまさきの濱崎さんは内緒顔。(こっそり教えてもらった人が居るかもしれないが)

郷土料理体験2参加者も調理を体験。私は食べるだけが楽。すり身は、揚げるといわゆるさつま揚げになるが、焼いても味がある。(魚肉ハンバーグ)
先ほど春田浜で採れたイソモンは、焼いて皆で味わう。イソモンとは巻貝などの磯物、小さいものでもおいしい。
交流会の会場に、ぼつぼつ地元の方が集まってきた。安房公民館で交流会などを行うことになったのは安房区長の日高雲平氏のご協力があってのこと。

地元交流会15時となり、交流会は始まった。町マイクロバスの提供や島の移住情報説明、町営団地見学など今回のNPOのツアーに全面協力してくれた屋久島町の日高十七郎町長と、地元選出の日高滋県議が歓迎のご挨拶。
「3人目の日高ですが」と、雲平区長が乾杯の音頭。屋久島は、日高姓や岩川姓の家が圧倒的に多いのだ。だから本当は名前で呼ぶらしい。

地元交流会4交流会では移住体験者からお話を伺おうと、トビウオ猟師、介護士、会社経営、農業などに従事する4名の方々に来ていただいた。相談事や体験談は杯を交わしながらゆっくりと、とアドバイスできる得意分野を順繰りに語ってもらう。
移住して地元にとけ込むにあたり、まず集落の区長さんのお世話になる。次にその辺りを、区連(区長連絡協議会)会長の岩川篤好氏が話す。区長をされている小島集落は、移住者が半数を超えたのだそうだ。

地元交流会3島外からのツアー参加者と地元の方々、スタッフがくつろいで語り合うのが交流会の趣旨。最初は緊張気味の面々も、だんだんと打解けて話し合う光景が見られるように。
特筆するのは、交流会で出された屋久島の郷土料理。理事長の奥様、加代子さんはじめ一家総出で用意してくれた品々。手間隙かかっているのは見ただけでわかる。ツワブキ(新芽)や竹の子などの煮物、フライ・揚げ物、お刺身、黒豚や魚の料理など数々のおいしいお皿が並ぶ。

地元交流会7料理の一品一品、味にバリエーションが施されていてすばらしかったとある参加者(女性)。違いが判るとはさすが、と製作者の弁。進行係の私は大して食べられなかったが、、、。(ちょっと惜しい)でも、皆さんに喜んでもらえたら。
料理スタッフの面々、一人一人歓迎の意を述べる。石川県から来たばかりというスタッフの話に、皆驚きやら安心のため息やら。

地元交流会5参加者も、屋久島の感想やツアーに参加した目的などを、一人一人に話してもらった。(世の中の誰もが自己表現できるようになった時代、NPO緑の風は時間のある限り一人一人に話してもらいたい考えだ)
参加者は皆さん来島の動機が異なると、改めて思った。直ぐにも移住したい方、移住の候補地として屋久島は有力だがじっくり見たいという方、屋久島に来たいが島が自分を受け入れてくれるか試しに来られた方、今は移住を考えていないが屋久島をもっと知りたいという方、様々な気持ちを正直に語ってくれた。

地元交流会2好評だったのは、町役場職員の泊さんがコーナーを開いた「移住相談会」。(撮影スタッフが遠慮して?写真がないが)春には移住したいという方の就職と住まい探し、子供の学校の相談、アルバイトの斡旋?などたくさんの方々の相談に追われた。日高町長もにこやかに応援する。
行政の方と話せて良かったとある参加者。移住してからの強い味方を得ることができた様子。

地元交流会6最後の写真は、ツアー参加の3歳のお子さんと屋久島でできたボーイフレンド一号君のツーショット。なんとこの日、二号までげっとしたのだそうだ。でもお友達ができてよかったね。
≫続き
 
 

移住体験ツアー2日目(前半)

ポンカン狩1昨日参加者を21名と記したが、3歳の女児を連れたお母さんが居られたので、21名+お子様1名としてください。
さてツアー2日目の朝は、春田のポンカン園(地図はこちら)への集合で始まった。前夜、安房のホテル・旅館・民宿に分宿した一行を、町のマイクロバスとワゴン車で手分けして迎えに行く。

ポンカン狩2ポンカン狩り体験の現場は、NPO緑の風富永理事長が管理している農園。このツアーのために収穫を見あわせていたと言う。参加者もスタッフも、脚立に登ってポンカンをもぐ。インストラクターはここでも宮司さん。
ポンカン・タンカンの収穫時期、島の男女は皆狩り出される。ポンカン狩りの指導が上手なのは当然。すっかり熟れきったポンカンは、フルーティで甘い味がする。参加者に、ささやかだがお土産として持って帰ってもらうことに。

たんかん園見学春田から原(はるお)に移動し、今度はタンカン園を見学する。屋久島の園芸農家は、今ではポンカンよりタンカン栽培のほうが多い。人気がシフトしてしまったためだ。たくさん成ったタンカンの実はすでに色づいているがまだ酸っぱい。収穫は一ヶ月後。
ポンカンとタンカンの違いをよく聞かれるが、私も1年前まで知らなかった。ポンカンはインド原産の柑橘類。 タンカンはスイートオレンジとポンカンの自然交雑で中国原産とのこと。

二又川海岸沿いの畑地帯から、尾之間の高台へとバスは行く。二又川上流に大きな岩があり、そこでお弁当の時間だ。清流を渡る風が心地よい。目の前にモッチョム岳(標高944m)の岸壁がそびえる。さすがに自適さん(今回はビデオ担当スタッフ)お気に入りの場所だ。この川の水は飲んでおいしい。
移住の候補地として屋久島が優れている点は?とのアンケートの質問に、「自然環境がすばらしい」、「のんびり静か」という答えが圧倒的に多かったが、この場所で過ごした贅沢なひと時を考えれば納得。

千尋の滝記念写真午後は、千尋の滝とげじべえの里、ポンタン館とトローキの滝など、屋久島南部の観光名所をめぐり、イソモン採り体験を行なう春田浜へ。
1日早くお帰りになる参加者を送って行ったため、私はイソモン採りにほとんど加われなかったが、様子を写真に語ってもらうとしよう。

イソモン採1
インストラクターの宮司さんは、「食材会」のイソモン採りを毎月行なっている。
イソモン採2
大潮のときは岩場が隠れイソモン採りができない。暦で計算した春田浜の引き潮の時間は午後3時頃だった。
イソモン採3
滑らないよう地下足袋を履き(これを履いて岩の上を歩くと足の裏が痛い痛い)、手鉤捧でイソモンを探す。
イソモン採4
春田海岸に夕暮れが近づいてきた。一行は地元交流会が行われる安房の公民館へ向かう。
≫続き
 
 

(これから記すツアー報告は、「屋久島発 田舎暮らし通信」ブログの掲載記事を再編集したものです)

 

初めての移住体験ツアー

屋久島移住体験ツアーが終了してずいぶん時間が経ってしまったが、やっと報告記事をお届けできる。お待たせした方々には申し訳ない。また、移住セミナー・体験ツアーとも無事成功裡に終わることができ、ひとえに関係者各位のご支援・ご協力の賜物と深く感謝している。

総合自然公園12008年1月12日~14日の3日間、NPO法人屋久島移住ネットワーク・緑の風が主催する『屋久島移住体験ツアー』が開催された。移住希望者を募ってのツアーは、屋久島では初めての試みだった。ツアー参加者は、東京、神奈川、愛知、京都、広島、福岡などから21名。30・40代の男女、50・60代のご夫婦など。
最初から簡単におさらいする。1月12日、朝一番の便で屋久島空港に到着された方々を出迎えたのは、すでに昨日までに来島済みの方々とスタッフたち。午後の便や船便で来られる方もいるため全員参加ではないが、午前中は植物や生物の自然観察のフィールドワークを行なうことに。まず、宮之浦の屋久島総合自然公園に向かう。

総合自然公園2雨天の場合は環境文化村センター見学を予定していたが、小雨混じりの天候の下なんとか屋外のワークを実施できた。文化村センターの方にご心配かけたのが申し訳なかったけれど。
エコツアーガイドの宮司さん(フィールド情報センター経営、NPO緑の風副理事長)が、総合自然公園の広い園内をあちこち散策しながら、屋久島の川や里や山で普通に見られる草木や生き物などを説明。質問にも丁寧に答えていた。公園内を流れる宮之浦川の広い河原に下りて、思い思いにお弁当を広げる。
参加者にお願いしたアンケートで、1日目について自然観察に感動したとの答えが多くあった。インストラクターを務めてくれた宮司さんの優しい語り口に説得力があった?ガイド業28年の技に納得。島の生物や植物に向けてくれたやさしい気持ちをいつまでも大切にして欲しい。

 

移住体験ツアーはじまる

宮之浦港昼食の後、宮之浦港に移動。飛行機やジェットフォイル(高速船)のいくつかの便で来島される方を、町のマイクロバスや随伴の車で手分けして迎える。
午後2時10分、ロケットが着いてほぼ全員が揃った。NPO緑の風から富永理事長が、ツアー参加者に歓迎のご挨拶。屋久島町役場から企画調整課泊係長が、学校・病院など島の概要やインフラ整備状況をレクチャーする。いよいよ、屋久島移住体験ツアーの本格的なスタートだ。

町マイクロバス内で移住情報説明全員、屋久島町のマイクロバスに乗り込んで、安房~平内地区の物件見学会に向かう。物件見学は、ツアー一日目の主要な行事。町営団地や島内不動産各社の土地・住宅を見てまわる。
途中、町役場の泊さんが、世界遺産の島の概況や学校・病院など生活に必要な情報を、(徹夜して作ったという資料を元に)説明。宮之浦には大型病院や小・中・高校、役場、商店街など、暮らしに欠かせない公共機関・施設が多くあるのだ。

町営団地見学物件見学の最初は、春田の町営定住団地分譲地。役場の担当の方がツアー一行を出迎えてくれた。
次に、安房の不動産企画社の池田社長が、海岸沿いの造成済み土地を説明。海の向こうに種子島を望む地。池田氏はレストラン屋久どんを経営されており、心づくしのオリジナルフルーツジュースに参加者は喜んだ。
三番目は屋久島不動産社の高平の土地付一戸建て。礒辺社長が、移住者の多い高平集落の住みやすさや物件の魅力を説明。
安房から少し離れた小島に移り、大地ホームの岩川氏が高台の農面道脇の物件を案内。「山林」地目そのまま、杉林となっている。大工が本業の岩川社長、土地造成や住宅建築時のポイントを説明してくれる。
最後にいよいよ当社(屋久島パイン)の番だ。西表営業部長が平内の造成済み土地を説明。屋久島に移住する際はぜひお手伝いしたいと話す。

杉林の物件見学屋久島は広い道ばかりではない。30人乗りマイクロバスは結構大きい。役場の泊さんは、狭い道での切返しなど運転に慣れている様子。大型の運転免許がないと役場職員は務まらないのかも(そんなことはありませんヨ)。参加者をそれぞれの宿舎に送り、体験ツアーの1日目は終了した。
明日は、午前中ポンカン狩り、午後イソモン採り。夕方から、郷土料理体験と地元交流会。これがツアーのメインイベントとなる。朝から、NHK鹿児島放送局の映像取材が入るとのこと。夕方のニュースで放送されるかもしれないので、可能な方は見てください。
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