7月5日(土)午後、『かごしま移住セミナーin東京』が開催された。主催は鹿児島県。県内自治体などの参加により、首都圏住民を対象にかごしまの田舎暮らしや定住施策を案内し、移住・交流の促進を図ろうというもの。鹿児島県が首都圏で独自に行う移住セミナーとしては初めての試みだ。
東銀座七十七銀行ビル
会場は、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターなどが協同で運営する東京銀座「ふるさと暮らし情報センター」。支援センターでは、「百万人のふるさと回帰・循環運動」を推進するため、ふるさと暮らし情報センターで毎週のように全国の移住セミナーを行い、移住相談会等を開催している。
かごしま移住セミナーの受付
会場の準備も整い、午後1時、受付開始。40名弱の一般参加者が次々とご来場。30~60才代を中心に、参加者の年代バランスが取れていることが印象的だった。ご夫婦での参加も目立つ。予め参加申込みをしていた方のほとんどが来場された様子。直接飛び入りで来られた方も。
参加者は、鹿児島県が用意した資料を受け取り各席へ。出来上がったばかりの移住支援リーフレット「鹿児島よかとこ暮らし」も資料の中に。
鹿児島県企画課佐々木課長
午後1時半に開会。主催者から、鹿児島県企画部企画課長佐々木氏が、参加の皆様にご挨拶。
都市部在住で鹿児島への移住を希望される方に、「鹿児島の魅力」、「移住・交流や就農・就業」などの具体的な情報を提供するためにと、セミナー開催の趣旨を説明。「豊かな自然」、「おいしい食材」、「南国浪漫の歴史と溢れる人情」の鹿児島で、自身のスローライフを実現してほしいと話す。
ふるさと回帰支援センター利根川研究員
続いて、会場提供のふるさと回帰支援センターから、主任研究員利根川氏が、歓迎のご挨拶。北海道から沖縄まで、全国各地のふるさと暮らしを案内しているが、鹿児島は暖かく温泉もあり人気が高い地域。希望者が多いと思うので鹿児島県の移住セミナーをこれからも続けてほしいと話す。

この日は、南日本新聞の記者氏が取材に訪れた。(こちらに7/6掲載記事の画像をアップさせてもらいました
基調講演スタート
いよいよ基調講演の始まりだ。鹿児島県観光プロデューサー奈良迫英光氏が、「住んでよし、訪れてよし、鹿児島の魅力」と題して講演する。
最初に、あたたかな心の県民性と、自然・歴史・文化に富む鹿児島県の概要と特徴を説明。すばらしい温泉が多いこと、県域が広く10万人を越える中核都市が三つもあること、離島を抱え航空便が多いこと、サーフィンのメッカ種子島やもののけ姫の森の屋久島などおもしろい島に恵まれていること、などなど。
鹿児島県観光プロデューサー奈良迫英光氏
講演内容は、鹿児島県の全てを網羅しようと多岐に渡る。
「桜島」「焼酎」「西郷さん」という従来からの「三つのS」に、「新幹線」「スパ」「スローフード」「スローライフ」の四つが最近加わって「七つのS」になり、ますます鹿児島は注目されていること。
NHK番組の「篤姫」は、女性の視聴が多い初めての大河ドラマ。女性に支持され、人気が高まって、鹿児島に篤姫効果をもたらしていること。
奈良迫氏の講演
黒もの(牛・豚・酢・砂糖など)の食材が知られ、全国ブランドとなった焼酎は県内に工場が多く、個人ブランド名を付けた焼酎を作ることも可能なこと。「6月灯」、「おはら祭り」など年中行事や歳時記にも触れ、鹿児島のくらし方を細かに案内。奈良迫氏の話をメモに取り、熱心に聴く参加者がおられた。

○奈良迫英光(ならさこ・ひでみつ)氏プロフィール
http://www.kagoshima-kankou.com/producer/2008/05/post_108.html

歌舞伎座
午後2時40分、第一部終了。鹿児島県や薩摩川内市、霧島市、NPO緑の風などのスタッフと一般参加者を合わせて50名を超える人数となる。熱気に包まれた東銀座の会場は、歌舞伎座のすぐ近くに位置する。
霧島市からペットボトルの天然水、薩摩川内市から地元産の塩がお土産として参加者に配られた。

休憩後の第二部は、県内の二市・一団体による地域の移住施策の紹介など。
薩摩川内市の紹介
一番手は薩摩川内(せんだい)市。企画政策課長末永氏が、薩摩川内の自然を紹介する8分のビデオを挟んで、市を案内する。
海の自然が豊かな甑(こしき)島は、キビナゴの名産地。8月末には、当地で定住版ブルーツーリズム事業を実施予定。市内に新幹線駅があり、鹿児島市までわずか12分。全線開通後の来客数増加に期待している。合併後の広い市域の多様性を活かすことが課題と話す。
川内市の末永氏(右)と坂下氏
薩摩川内市は前々より移住促進の活動を行い、定住促進補助金など移住施策が充実している。平成18年12月よりスタートした定住支援センターの活動は順調で、現在1400名の会員がいるとのこと。
知名度が高くないと言いながらも、川内市のスタッフは四名と最大メンバー。うち二名は東京で研修中の若手職員だ。
霧島を紹介する山口氏
二番手は霧島市。企画部長山口氏が、雄大な自然と、文化と、産業と、霧島の三つの特徴を説明。市制作の移住情報誌掲載の地図を開いたとたん、市域の雄大さに参加者からため息が。
天孫降臨の神話の地。悠久の時間の流れる豊かな自然あふれる霧島は、県内有数の移住者が多く住む地域。このセミナーでも、霧島の移住相談への希望が最も多かった。
霧島市前田市長
続いて、前田霧島市長がビデオで特別出演。
「霧島市は、県内で随一の立地。鉄道、高速道など交通の便が良く、国際空港もある。1市6町が一つとなった合併効果で、企業立地に大変優れている。何より、将来の発展に欠かせない地域力+市民力+行動力がある」とアピール。バイタリティあふれる市長の下で、職員の方々はがんばっている。
屋久島を紹介するNPO緑の風
地域紹介の最後は屋久島。NPO法人屋久島移住ネットワーク・緑の風から、スライドをもとに屋久島の雄大な自然を紹介。
移住者と一緒に、自然遺産の環境保護と地域経済発展の両立をめざそうというのがNPO設立の主旨。移住者の多い地区や農業への挑戦の説明のほか、昨年度実施した移住セミナー・体験ツアーをきっかけに屋久島に移住された方々の現状を報告。
屋久島は自分探しに訪れる若い方が多いが、移住や長期滞在の希望者はまず、来て見て考えてほしいと、今年の体験ツアーの夏季フリープランを案内する。
遊楽館を案内する内田氏
第3部に移る休憩前に、かごしま遊楽館から、鹿児島の特産品販売や郷土レストランなど有楽町駅前の館を案内。月例で行っている『かごしま移住・交流ワークショップin遊楽館』の次回の開催は7月19日(土)。

休憩中に会場レイアウトを変更し、薩摩川内市、霧島市、屋久島と県(その他地域)の4つの相談コーナーを設営。
移住相談会
第3部は個別の移住相談会となる。それぞれの地域への移住を検討している方々との詳しく熱心な相談が続く。順番をじっと待っておられる方には、手の空いたスタッフが話しかける。
午後5時半、全てのプログラムは終了した。

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今回のセミナーは、ふるさと回帰支援センターと緑の風が、東京での移住・交流イベントを鹿児島県に提案したことが契機となっている。自然・食材・人情・地域力など、鹿児島は受け皿資源が豊富。いままで積極的な移住促進策をとる必要がなかったが、日本の人口減少がハッキリしてきた時代だ。限界集落対策のためにも、移住・交流人口を増やして地域力を維持する必要がある。
初めての開催故か、セミナー全般がやや硬い内容に終止したかもしれない。参加者を退屈させなかっただろうか?移住相談会にもっと多くの人が残りやすいように相談の前に質疑応答の時間を設けたほうが良かったのではないか?等々、反省点はいくつもある。

だが、手応えは十分あったように思う。鹿児島への移住を真剣に考える多くの人が集まり、第1回目の移住セミナーとしてはまずまずの成功だったと言えよう。この点は関係者間で共通の認識を持てたように思う。
あとは、旗を振る行政やNPOなどの木目細やかな対応が肝心。受け入れ側の理解と地域の活動も重要。移住者自身が地元に溶け込む意識を持つことも必要だ。
移住するひとりひとりの幸せが実現し、地域の幸せも増して、はじめて意味のあることだから。
 
 
~ かごしま移住セミナーin東京 関連情報 ~

■主催: 鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/
■後援: 認定NPOふるさと回帰支援センター
http://www.furusatokaiki.net/
■特別協力: 屋久島パイン株式会社
http://www.yakushimapain.co.jp/

○霧島市 おじゃんせ霧島市へ!
http://www.city-kirishima.jp/modules/page028/index.php?id=2
○薩摩川内市 よかまち・きやんせ倶楽部
http://kiyanse.city.satsumasendai.lg.jp/

≫鹿児島県のセミナー詳細ページ
≫NPO緑の風のセミナー案内ページ
≫パンフレットと申込用紙(PDF形式)
≫プレスリリース(PDF形式)

※本セミナーで配布した資料をお求めの場合や、今後の移住セミナーの予定、各地域の体験ツアーのスケジュール、その他かごしま移住・交流に関するご質問がある場合は、上記の県、市、NPO等のホームページの問合せ窓口からお尋ねくださるようお願いいたします。